きみの理想の相手

私はバスに乗り込んで、後ろの席に座って窓によりかかりながら、金井さんのことを考えていた。
        *

 二日後、第三の日曜日。


 金井さんとの待ち合わせ場所は、駅前の改札口の一〇時に待ち合わせだ。


 私は一〇分前に改札口につき、ロック画面を開き、時間を見た。九時五〇分。


 まだ、彼は着いていない。

 遅れたら彼から返信はくると思われるけど、心配だ。


 まさか、私との約束忘れていた訳じゃないよね。なんだろう、すごく心配になってきた。

 一人で考え事をしていたら、誰かの声がした。


「…あの…待ちました?」


 私の方に来て、茶髪でウネウネしている髪型は金井さんだ。


「え、いえ。全然です」


 私は下に俯いてから、金井さんの方を見た。

 金井さんはラフな格好で青いシャツでジーパンを履いていた。


 シンプルな服装なのにカッコいい。


 細目の長身なのに、健康的な体だ。顔は相変わらず整っていて、目を離れられない。


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