きみの理想の相手
 
 金井さんは注文ボタンを押して、店員を呼んだ。

「はい。ご注文はいかが致しましょうか」

「パンケーキひとつ、チョコミントパンケーキひとつください」

「承知しました。では、少々お待ちください」

 店員は私たちにそう言うと、お辞儀をして去っていた。

 私たちは、待っている間、また沈黙が流れた。


 これじゃ、金井さんの事知りたいのに話さないと意味がない。

「「あの…….」」

 私が言おうと思ったら、金井さんも私と同時に声を発した。

 私たちは、目を合わせて笑った。

 何か話したい事があるのは、金井さんだけじゃなかったんだ。

と私は心の中で呟いた。

「えーと、いいですよ。さっきに」

 私は金井さんに言うと、あ、いいや、さっきにどうぞと私に譲ってきた。

 これを何回もやると、永遠に終わらないと悟った私は金井さんに言う。

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