きみの理想の相手
「ヤバイな。この人、酔っ払ったらめんどくさいんだよな。おい、吉木(よしき)」
亮介は吉木という人を大きい声で呼んだ。
すると、同僚の人達は亮介を見ていた。
それを見た人は、なんだなんだと言わんばかりに亮介達を眺めていた。
そんなのはお構いなしに、吉木という人物が奥にいたのかムクリと立ち上がった。
「なに」
吉木はだるそうに、亮介のいる場所まで来てくれた。
「今、テーブルで寝てる女性を送っていてくれ。家は理実が知ってるから」
亮介は琴美を親指でさして、吉木という人物にそう言っていた。
「待って!琴美は自分で送るよ。吉木さんには迷惑かけますし」
私は亮介と吉木さんを交互に見ながら、私は言う。
「吉木は俺が一番信頼してるやつだから」
「でも……」
私は亮介をじっと見つめてから、戸惑いながら琴美を見た。
「大丈夫だから。な?吉木」
亮介は、吉木さんに聞いていた。