きみの理想の相手

 頭の中で回想をすると、両手を顔に隠しながら、心の中で叫んだ。

 うわ、えー。
 いきなり、なんで。
 私だけにしてくれた合図。

 ヤバイ。
 金井さんは、私の特別だと勘違いしてしまう。

 こんな不意打ち、ずるいよ。

 私は頭を整理した後、近くにあるコンビニによる為本屋を後にした。

 その一方で、金井さんは。

 うおっっ。何俺やってんだよ。

 俺は理実さんとさっきほど会ったが、なんであんなことしたんだろうと自分の行動に後悔していた。

 絶対、理実さんに引かれた。

 あーっと俺は心の中で自分に言っていたが、俺は今までに感じたことがない感情に悩んでいた。

 恋愛はしたことはあるが、自分で好きっていう気持ちがなかった。

 だから、理実さんを見ると。

 よく思われたい。
 もっと知りたい。
 お話がしたい。

 とどんどん欲張りになっていく自分に俺はどうすればいいか分からずに、最終的にかっこつけな行動になってしまった。

 あー、穴があったら入りたい。

 誰もこないレジに茫然と立ちつくして、頭だけ下を向いて落ち込んでいた。

 すると、すいません〜とお客様が俺に話しかけてきた。
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