きみの理想の相手
急に電話してくると思ったら、これについてか。え? 待って。
「はあ?どういうこと?」
私は思っていたことを口にした。
「いや、特には」
聞いてくるのはいいが、何を言えばいいか分からなくなる。
だけど、私が思ってることは大体当たってる。
「いるよ。じゃあね」
私は素っ気なく返事をしてから、一方的に電話を切った。
その後すぐにバスはきて、乗り込んだ。
私は琴美に連絡した。
琴美、亮介になんか言った?
と一言、ラインを送った。
すぐには返信はこなかったが、10分後にバスが駅に着くと、ラインではなく、電話できた。
ブゥブゥ
「琴美。今、大丈夫なの?」
電話の主は、琴美だった。
「大丈夫だよ」
「この前はごめんね。亮介の同期の吉木さんに送って貰っちゃったけど、大丈夫だった?」
私はこないだ琴美を置いていたことを、まずは聞いた。