この世界に生まれたのは間違いだったのか?
高校生になった私は、ピアノを今でも続けていた。

学校とピアノを両立することは大変なことだが、それでも私はピアノをやめられなかった。

幼稚園の頃からやっているそのピアノは、私の生きがいでもあったからだ…。

そんな中、私の事をよく思ってない人が声を掛けてきた。



「難聴なのに、ピアノなんてやってて意味あんの?」



言葉はあまり聞こえなかったが、口を見れば分かる。

目つき、口の動き、言葉、すべてが怖く感じ私は過呼吸になりかけた。

こんなことで、諦めちゃだめだ…!

もっと強く、もっと上手くならなきゃ……!

だが、その思いはいつか私の心を壊すことをまだ知る余地もしなかった。

< 2 / 10 >

この作品をシェア

pagetop