数学の先生はお兄ちゃん⁈…助けて…(短編)
ある放課後。
一人で教室にいるAを見つけた。


「A、大丈夫か?」

「何がですか、先生。」

俺は表情一つ変えないAをじっと見つめた。


俺は知ってる。
お前の家が、親が、酷いことを。

子供の頃は、にこにこと笑う子で。

でもとても弱くて泣き虫な事を。

弱いから、お前は自分を守るために笑わなくなったのか。

苦しいのに助けてくれる人がいないから、高い壁を作ったのか。



「苦しいんだよな。

家はどうだ。俺が一緒にいた頃と変わったか?

1人で泣いてないか?

苦しいのに、我慢してないか?

ごめんな、助けに来るの

遅かったよな。」


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