年下王子の言いなり。
「ああ、おいしい!!」
さすがは五つ星という美味さ…
キャビア?フォアグラ?トリュフ?
世界三大珍味を一気に味わう。
人生初の五つ星が、彼氏でもない男か…
そんなのどうでもいいや。

「おいしそうに食べるね。」

「そりゃあ、五つ星だよ。」

「クリームが付いてる。」

えっ…?
彼はそっと私の口周りをハンカチで拭いた。

「あっ、ありがとう…」

何だ、、、この男。
何か若い男が近づいて、口元拭いてくるし。
課長ショックのある私にとって、
もうよくわからない。
口元を拭かれる恥ずかしさよりも、
このよくわからない状況に戸惑ってしまう。

「そろそろ出よっか。」

さっさと、この状況から逃れて
会社に戻りたい。



お会計だ。こんな豪勢なものを食べたし、
明日からはカロリーメイトだけだな。

「いくらかわかる?」

「カードで支払ったから、いらないよ。」

支払った……っでも、、
ほぼ初対面に近い男にだけ、
払わせるのはダメだ。

「はいっ、1万円。
色々、ありがとう!!」

「ところで、何を聞き入れたらイイの?」

「一緒に寝てくれない?」


は?あははは〜。
何が何か全くわからない。
もう、今頭がパニックすぎて
右も左もよくわからない。



早く会社に戻ろう。








「1万円、、全然足りないよ。
町屋由希子ちゃん。」









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