広瀬くんは、いっぱい食べる私が好き
卵焼きと告白
放課後。
吹奏楽部の弥生と別れ、ひとりで廊下を歩く。
ちなみに私は『製菓同好会』という、お菓子を作って食べるクラブに所属している。
が、週に一度しか活動がないので、今日はそのまま帰宅だ。
(んー。今日は時間あるし、なにか食べて帰ろうかな。クレープとかー、ソフトクリームとか)
いや、それよりガッツリ唐揚げとかもいいかもしれないな。
……なんて少しワクワクしながら靴箱についたとき
「日下部さん」
「!……あ、ひ、広瀬くん」
なんとビックリ。
広瀬くんに声をかけられた。
クラス委員の彼は放課後も仕事があるようで、脇に大きいファイルを抱えている。
少しだけ息があがっているように見えた。
……もしかして
私を追ってきてくれたのだろうか。
(い、いやいやまさか……ね)
うぬぼれた気持ちをくるりんとクレープみたいに丸めて心の奥にしまった。
「日下部さん、いま帰り?」
「うん。広瀬くんは委員の仕事みたいだね」
「ああ……うん。そうなんだけど。実は日下部さんに話があって……」
吹奏楽部の弥生と別れ、ひとりで廊下を歩く。
ちなみに私は『製菓同好会』という、お菓子を作って食べるクラブに所属している。
が、週に一度しか活動がないので、今日はそのまま帰宅だ。
(んー。今日は時間あるし、なにか食べて帰ろうかな。クレープとかー、ソフトクリームとか)
いや、それよりガッツリ唐揚げとかもいいかもしれないな。
……なんて少しワクワクしながら靴箱についたとき
「日下部さん」
「!……あ、ひ、広瀬くん」
なんとビックリ。
広瀬くんに声をかけられた。
クラス委員の彼は放課後も仕事があるようで、脇に大きいファイルを抱えている。
少しだけ息があがっているように見えた。
……もしかして
私を追ってきてくれたのだろうか。
(い、いやいやまさか……ね)
うぬぼれた気持ちをくるりんとクレープみたいに丸めて心の奥にしまった。
「日下部さん、いま帰り?」
「うん。広瀬くんは委員の仕事みたいだね」
「ああ……うん。そうなんだけど。実は日下部さんに話があって……」