広瀬くんは、いっぱい食べる私が好き
『日下部さんのこと……すごく美味しそうにご飯を食べるなって思ってたんだ』

あれはどういう意味?

告白……とはなんとなく違うような。

『よかったら、今度僕と一緒に昼食を食べない?』

じゃあ、これはどういう意味?

デートの誘い?……ともやっぱり違うような。

わからない。

きっと悪意があって言ったわけじゃないんだろうけど。

でもならどういう気持ちで言ってくれたのか。

……あのあと、なんと答えればいいかわからず戸惑っているうちに、忙しい広瀬くんは委員の仕事に戻ってしまった。

残された私はそれからもぐるぐるぐるぐる悩んでいる。

「う~~~~~む」

「のんちゃん、大丈夫?やっぱり口に合わなかった?……それとも、熱があるんじゃ」

お父さんが心配そうに私の額に手を当てる。

ごつごつした手のひらの感触が少しだけくすぐったい。
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