広瀬くんは、いっぱい食べる私が好き
「のーどか、班どうする?誰と一緒なろうか」

弥生が私を振り返りそう尋ねる。
私たちが一緒なのはもう確定なので、あと3人か4人か……誰を誘おうか……ということだ。

「そうだなー。リエちゃんたちは?」
「あ、いや、そこは難しいかも……」

という弥生の視線の先、リエちゃんたちがすでにグループを作っている。
それも男子と一緒だ。

「リエ、佃《つくだ》と付き合いだしたんだって」
「へえ、そうなんだー」

言われてみればグループには佃くんの姿もある。

「いいね、彼氏と修学旅行」
「弥生がそんなこと言うなんて珍しいね。あ、もしかして好きな男の子できたのー?」
「ち、違うわ。一般論よ一般論」
「ふーん……それじゃあ、他に三人くらいのグループに混ぜてもらおっか。えーと……」

女子で三人くらいのグループはないかなあ。
そう思いながら教室を見回していると……

「日下部さん」
「あ、広瀬くん」

なんと広瀬くんに声をかけられた。

「日下部さんたち、グループ決まった?」
「ううん。まだ弥生と二人なんだー」
「じゃあさ、僕たち三人グループなんだけど一緒にならない?」
「え!」
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