私の恋のヒーローは

ふと、私は思い出す。
この男の家の事を。

人の心は読めないけど
我ながら、人の心情の微妙な変化には
敏感な方だと思う。

降谷 恭斗の様子がおかしいように感じた。

絆「恭斗!」

恭斗「何だよ。」

絆「家に帰りたくないのか?」

恭斗「別にそんなんじゃねぇよ。
でも、テスト期間中は
あの人がピリピリしてるから
ダルいんだよ。」

絆「何故、父親はピリピリしてる?」

恭斗「俺が1位をキープする事が
絶対条件だからな。」

ちゃらんぽらんなように見えて
意外にも降谷 恭斗は頭が良かった。
私が万年、2位なのは
この男がいたからなのか。

絆「何の条件だ?」

恭斗「俺があの家にいる条件。」
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