私の恋のヒーローは
良かったと言いながら七海は
カバンの中から可愛らしい
袋を取り出した。
七海「これ、絆へのプレゼント。
気に入って貰えるか分からないけど
良かったら...って言おうと思ってたけど
やっぱりやめる。絶対、使ってね!」
封されたリボンを解くと
メイク用品が入っていた。
七海「もったいないよ、絆。」
絆「もったいないとは何だ?」
七海「絆ってさ、自分の評価が
低すぎるんだよ。もっともっと
絆は愛されてもいいし、もっともっと
皆に絆の良さを分かって貰いたいし
もっともっと絆に自信を持って欲しい。
私の1番の友達なんだもん。
これでメイクして降谷くんの事
びっくりさせちゃおうよ。」
ずっと自分には無縁だと思っていた。
着飾る事=背伸びする事だと思っていた。
私はどう頑張っても教室の中心にいる
キラキラと輝く女生徒にはなれない。
彼女達のようなヒロインにはなれない。