私の恋のヒーローは

本当に小っ恥ずかしい男だ。
こんな事を平気な顔してやってのけるのは
降谷 恭斗くらいしかいないだろう。

いや、違う。私の小説の中のヒーローは
いつもこんな小っ恥ずかしい事をやっていた。
そうか。私はこんな男が好きだったんだ。

絆「恭斗。写真を撮らないか?」

恭斗「は?」

絆「せっかく待受にするんだ。
お前がメイクしてくれたこの顔を残したい。」

恭斗「仕方ねぇな。スマホ貸せ。」

相変わらず口は悪いが
降谷 恭斗は否定しない。
私のやりたい事を全て叶えてくれる。

ーカシャ

画面に映る2人はとても恋人らしかった。

私は今日初めて降谷 恭斗の事を
彼氏だと思った。
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