私の恋のヒーローは
あの男の事など知るか。と
以前の私なら言っていたに違いない。
だけど、降谷 恭斗の家庭の事を
考えると突っぱねる事も出来なかった。
いや、正直に言おう。
今の私はあの男と少しでも長く
一緒にいたいと思っている。
部活を始めてから放課後を一緒に
過ごす事は少なくなったから
部活が休みの今だけは
一緒にいたいと思った。
絆「聞きに行こう。」
七海「うん。」
あまり足を踏み入れない部室棟へと
やって来るとタイミング良く
ユニホーム姿の降谷 恭斗が
部室から出て来た。