私の恋のヒーローは

恭斗「勿体ねぇだろ。
せっかく入った高校なのに
辞めるなんて。後少し
我慢すりゃいいだけだろ。」

絆「我慢してまでいるような場所ですか?」

降谷 恭斗は私に近付くと
あの日と同じように顎を持ち上げる。

恭斗「お前に辞められると
俺が困るんだけど。」

絆「...え?」

恭斗「俺を好きになれ。」

何がしたいのかさっぱり分からん。
降谷 恭斗の胸の内は
これっぽっちも見えてこない。

絆「またからかってるんですか?」

恭斗「ドキドキしただろ?」

絆「いえ、別に。」

変な人だと思う。
だけど、私は初めて人に興味を持った。
降谷 恭斗という男を知りたいと思った。
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