私の恋のヒーローは
降谷 恭斗という男
翌日から、私はまた学校に通い始めた。
当たり前だが、休んでいた理由を
聞いてくるクラスメイトは1人もいない。
もしかすると、私が休んでいた事にさえ
気付いていないのかもしれない。
教室に入ってきた降谷 恭斗は
私の方を一瞬見ると口角を上げて笑った。
本当に癪に障る男だ。
やっぱり昨日の降谷 恭斗は
別人だったのではないだろうか。
お昼休みになり今日もまた
指定席でパンをかじる。
昨日の夜中に書き進めた
小説の続きを書き始めると
降谷 恭斗の声が聞こえてくる。