私の恋のヒーローは

ホームルームの時間には
やってこなかった
降谷 恭斗が勢いよく教室の扉を開く。

彼の登校を待ち望んでいた女生徒も
多少はいたが、ほとんどの女子は
雄亮に夢中だった。

その光景を横目に私の元へやってきた
降谷 恭斗は抱き着いている
七海の体を引き剥がし
私の腕を乱暴に掴んだ。

降谷 恭斗はそのまま屋上へあがると
私と彼の出会いの場とでも
言うのだろうか。
私がいつもお昼ご飯を食べる
その場所へとやって来た。

次に続く第一声は分からない。
だけど、この男の事だ。
きっと、私への文句だろう。
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