ただひたすらに君が好きだ
1.透明な幼馴染
ピピーッと夏空に甲高い笛の音が鳴り響く。
放課後の図書館から外に出ると、もう夕方だというのにまだまだ暑い。夏休みも目前、8月に入ろうとしてるというのに。
校庭には陸上部が走っている。
暑いのによくやるなと帰宅部の俺は心底尊敬する。
運動が苦手な俺は体育の授業すら嫌だというのに。ましてやこんな暑い日に汗だくでなんて絶対嫌だ。
その中で一際目立つ生徒。
「珱(よう)すごい!!また記録更新!!!」
「うおおおやったぁーーー!!!」
少し日に焼けた肌に長い髪を高く結んだ少女、井戸川 珱(いどかわ よう)。
彼女はうちの高校の期待の選手、と言われている。
人懐っこい明るい笑顔でぴょんぴょん跳ねている姿は高校生より幼くも見える。
あの小さい体のどこにあのパワフルさはあるのだろう?
放課後の図書館から外に出ると、もう夕方だというのにまだまだ暑い。夏休みも目前、8月に入ろうとしてるというのに。
校庭には陸上部が走っている。
暑いのによくやるなと帰宅部の俺は心底尊敬する。
運動が苦手な俺は体育の授業すら嫌だというのに。ましてやこんな暑い日に汗だくでなんて絶対嫌だ。
その中で一際目立つ生徒。
「珱(よう)すごい!!また記録更新!!!」
「うおおおやったぁーーー!!!」
少し日に焼けた肌に長い髪を高く結んだ少女、井戸川 珱(いどかわ よう)。
彼女はうちの高校の期待の選手、と言われている。
人懐っこい明るい笑顔でぴょんぴょん跳ねている姿は高校生より幼くも見える。
あの小さい体のどこにあのパワフルさはあるのだろう?