君が可愛すぎるから



再び電車が動き出してからは、
凪くんと木下くんの会話をただ隣で聞くだけ。


「なー、見ろよ凪。この子すげー可愛くね?」


木下くんが自分のスマホの画面を凪くんに見せながら言った。



「……別にたいして可愛くない」


「お前なぁ。こんなに可愛い天使を可愛くないってスパッと言いきるなよ。この子に告白されたら世の男はみんな落ちると思うぜ?」



木下くんのスマホにはどんな子が映っているのか気になってしまう。


チラッと木下くんに目線を合わせると、
偶然なのか目が合った。



「心結ちゃんはどう思う?この子すごい可愛くない?」


わたしに話を振ってくれて、画面を見せてもらうことができた。


「え、あっ、可愛いね……!」


「だよねー!凪は理想が高いんだよなー」


画面に映る女の子は今話題の可愛いモデルさん。


女の子からも男の子からも人気があるって聞いたことがある。

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