仮想現実の世界から理想の女が現れた時
「そこまでおっしゃっていただけるのなら、
少しだけ…」

と俺はお誘いを受けることにした。



興味深々でリビングに入ると、

「キャー!!」

という黄色い歓声と共に女の子が2人駆け寄ってきた。

「誰?
お姉ちゃんの彼氏?」

「うそ!
お姉ちゃんなのに、こんなイケメンの彼氏
なんて、ありえないでしょ!?」

お姉ちゃんなのにって…

「くくっ」

人見知りも何もあったもんじゃない、明け透けな妹たちに、俺は笑いが止められない。

それでも、懸命に己れを落ち着かせて挨拶をする。

「はじめまして。佐久間と申します。
暁里さんとお付き合いしてます。
よろしくお願いしますね。」

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