仮想現実の世界から理想の女が現れた時
コーヒーを飲みながら、尋ねる。

「暁里、この後、行きたい所とかある?」

「んー、別にありませんよ。
悠貴さんも疲れたでしょ?
家でのんびりしませんか?」

こういう気遣いができるのが、暁里のいいとこだよな。

「俺は、暁里さえいてくれれば、いつでも
フル充電だから、大丈夫だぞ?」

「ふふっ
じゃあ、悠貴さんは、どこか行きたい所、
あるんですか?」

そう問い返されて、俺はしばらく考えた後、俺が一番行きたいところを思いつく。

くすっ

思わず、笑みがこぼれた。

すると、途端に暁里の表情が変わった。

「悠貴さん、却下です。」

「ええ!?
まだ何も言ってないけど?」

「なんとなく、聞いてはいけないという事は、
分かります。
却下です。」

ひどい…
< 201 / 227 >

この作品をシェア

pagetop