仮想現実の世界から理想の女が現れた時
暁里の誕生日
9月20日(木)
「いってきます!」
今月から独り立ちした暁里は、いつにも増してご機嫌で会社を出て行く。
ほんと、素直でかわいいやつ。
ご機嫌な理由が分かる俺は、内心、笑いがこみ上げて仕方ない。
だが、部長席でだらしなく頬を緩めてるわけにもいかず、努めて平静に仕事を進める。
暁里が独り立ちしてからは、部長職本来の仕事に務めるのはもちろんのこと、いまいち売上が振るわない営業社員に同行して指導に当たっている。
だが、今日はそういった外回りの仕事は入れていない。
暁里の誕生日の今日、万が一にも残業になりたくない俺は、あまり好きではない事務作業に専念している。
そんな俺の苦労を知ってか知らずか、昼前に暁里から電話があった。
「瀬名です。お疲れ様です。
今、桜花塾(おうかじゅく)さんへの訪問を
終えたんですが、ご契約いただけました。」
「おめでとう。
何か問題はない?」
「大丈夫です。」
「じゃ、午後も頑張って。」
俺は、電話を切り、食事に出かけた。
「いってきます!」
今月から独り立ちした暁里は、いつにも増してご機嫌で会社を出て行く。
ほんと、素直でかわいいやつ。
ご機嫌な理由が分かる俺は、内心、笑いがこみ上げて仕方ない。
だが、部長席でだらしなく頬を緩めてるわけにもいかず、努めて平静に仕事を進める。
暁里が独り立ちしてからは、部長職本来の仕事に務めるのはもちろんのこと、いまいち売上が振るわない営業社員に同行して指導に当たっている。
だが、今日はそういった外回りの仕事は入れていない。
暁里の誕生日の今日、万が一にも残業になりたくない俺は、あまり好きではない事務作業に専念している。
そんな俺の苦労を知ってか知らずか、昼前に暁里から電話があった。
「瀬名です。お疲れ様です。
今、桜花塾(おうかじゅく)さんへの訪問を
終えたんですが、ご契約いただけました。」
「おめでとう。
何か問題はない?」
「大丈夫です。」
「じゃ、午後も頑張って。」
俺は、電話を切り、食事に出かけた。