仮想現実の世界から理想の女が現れた時
「ん?
2次元にいるって事か?」

「んー、仮想現実にいた…ってとこでしょうか。
でも、失恋したので、今はいません。」

「振られたって事か?」

「相手に好きな人がいるのが分かったん
ですよ。」

「そうか…
辛かったな…」

俺は瀬名の頭を軽く撫でながら思う。

仮想現実ってどういう事だ?

ネットゲーム内で恋をしたって事か?

ま、どっちにしても振られたんなら、まぁ、いいか。

「そういう部長はどうなんです?
彼女いるんですか?」

「いない。
ずっと仕事漬けだったからな。」

「でも、部長ならたくさん寄ってくるでしょ?」

「俺もお前と一緒だ。
寄ってきた奴は、全部断る。
自分から好きになった奴じゃなきゃ、意味が
ないからな。」

そう、だからこそ、瀬名が気になる。

俺の理想のちょこさんが、現実でも理想の女なのかどうか。

まあ、酒の飲み方は、理想とは程遠いけどな。

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