ラブパッション
途中、『この辺のレストラン、全然詳しくないんです』と、それだけは伝えることができた。
玲子さんは『あら、そうなの?』と目を丸くしたけど、特に気にした様子もなく、手近なカフェで即決して店内に入った。
通りに面したオープンテラス、庇の下のテーブル席に案内される。
二人揃ってランチのパスタセットをオーダーすると、玲子さんの方から、世間話を振ってくれた。
彼女は、第一印象が覆ってしまうほど、朗らかに会話を進める。
でも、彼女に対して後ろ暗いことばかりの私は、こうして向かい合って座ってること自体、気が気じゃない。
ミニサラダの後で、パスタが運ばれてきて、お互いフォークを持つ。
ホカホカの湯気が立つパスタを食べ始めると、なんとなく会話がやんだ。
このまま食事に集中すればいいのかもしれないけど、玲子さんと二人、この沈黙は息が詰まりそうだ。
「あ、あの」
気が急いたまま、話題を見つける前に呼びかけてしまい、玲子さんが目線を上げるのを見て焦った。
私と彼女に共通の話題といったら、優さん以外に浮かんでこない。
でも、運のいいことに、ついさっき見た、玲子さんが仕事で手がけたインテリアの写真を思い出せた。
玲子さんは『あら、そうなの?』と目を丸くしたけど、特に気にした様子もなく、手近なカフェで即決して店内に入った。
通りに面したオープンテラス、庇の下のテーブル席に案内される。
二人揃ってランチのパスタセットをオーダーすると、玲子さんの方から、世間話を振ってくれた。
彼女は、第一印象が覆ってしまうほど、朗らかに会話を進める。
でも、彼女に対して後ろ暗いことばかりの私は、こうして向かい合って座ってること自体、気が気じゃない。
ミニサラダの後で、パスタが運ばれてきて、お互いフォークを持つ。
ホカホカの湯気が立つパスタを食べ始めると、なんとなく会話がやんだ。
このまま食事に集中すればいいのかもしれないけど、玲子さんと二人、この沈黙は息が詰まりそうだ。
「あ、あの」
気が急いたまま、話題を見つける前に呼びかけてしまい、玲子さんが目線を上げるのを見て焦った。
私と彼女に共通の話題といったら、優さん以外に浮かんでこない。
でも、運のいいことに、ついさっき見た、玲子さんが仕事で手がけたインテリアの写真を思い出せた。