ラブパッション
「夏帆は、どこもかしこも感じやすいね」
小さく動く唇の感触にすら、私の身体は痙攣を繰り返す。
足の爪先が、ピンと反り返った。
「あ、んっ……」
断続的に脳天まで届く刺激に耐え兼ね、私は身を捩って逃げた。
けれど、身体を向けた方向に、『逃がさない』というように、優さんの筋張った逞しい腕がトンと突く。
「夏帆」
ドキンと弾む胸をぎゅっと抱きしめ、私は身を縮めた。
「だ、だって」
「え?」
「こんなの幸せすぎて、まだ夢みたいで。明日の朝になって、やっぱり夢だった!ってなったら、すごく怖くて」
固く目を閉じ、まだ戸惑いが消えない心中を口走る。
私を見下ろしている優さんが、こくっと喉を鳴らしたのが聞こえた。
「そうなったらやだな、って。そう思ったら、優さんの指にも手にも息にも声にも、全部に敏感になって。なにされても、きゅんきゅんしちゃって、私……」
「……はあああっ」
なんだかとても太く深い溜め息を聞いて、私は恐る恐る目を開け、ゆっくり肩越しに彼を見上げた。
優さんは、ベッドに突いたのとは逆の手で顔を覆って、がっくりとこうべを垂れている。
小さく動く唇の感触にすら、私の身体は痙攣を繰り返す。
足の爪先が、ピンと反り返った。
「あ、んっ……」
断続的に脳天まで届く刺激に耐え兼ね、私は身を捩って逃げた。
けれど、身体を向けた方向に、『逃がさない』というように、優さんの筋張った逞しい腕がトンと突く。
「夏帆」
ドキンと弾む胸をぎゅっと抱きしめ、私は身を縮めた。
「だ、だって」
「え?」
「こんなの幸せすぎて、まだ夢みたいで。明日の朝になって、やっぱり夢だった!ってなったら、すごく怖くて」
固く目を閉じ、まだ戸惑いが消えない心中を口走る。
私を見下ろしている優さんが、こくっと喉を鳴らしたのが聞こえた。
「そうなったらやだな、って。そう思ったら、優さんの指にも手にも息にも声にも、全部に敏感になって。なにされても、きゅんきゅんしちゃって、私……」
「……はあああっ」
なんだかとても太く深い溜め息を聞いて、私は恐る恐る目を開け、ゆっくり肩越しに彼を見上げた。
優さんは、ベッドに突いたのとは逆の手で顔を覆って、がっくりとこうべを垂れている。