ラブパッション
向かい側の三人が楽し気に会話に花を咲かせるのを前に、私とこの人はお互いそっぽを向いて黙って飲むだけ。
そう、それで間が持たずに、ついつい飲みすぎてしまったんだ。
昨夜の記憶が脳裏に蘇ってきて、私はようやくこの状況に至った経緯を理解した。
それでも、この人と裸でベッドにいる理由は、どうしても思い出せない。
気になるけど、今はそんなことどうでもいい。
とにかく、この人が起きる前に逃げないと。
ベッドを軋ませないようにそろそろと床に足を下ろし、そこに散らばった服をザッと掻き集めた。
バスルームに飛び込み、急いで服を身に着けると、バッグを引っ掴んでドアに走る。
ロックを開けて外に出ようとして、私はそっと、ベッドを振り返った。
ほんと、綺麗な寝顔。
こんなカッコいい人、私、今まで見たことがない。
うろ覚えだけど、昨夜彼が一緒にいたもう一人の人も、わりと華やかな感じのイケメンだった気がする。
都会の男の人って、みんなこんなに綺麗なのかな。
それで、初めて会ったその日のうちに、女の子とこんなことできちゃうのかな。
だとしたら、やっぱり東京は危険だ。怖い。
道行く人は、みんな知り合いといっても過言ではない地元と同じ感覚で、声をかけ、かけられていては、こういう痛い目に遭ってしまう……!
これからは、いっそう気を引き締めて、慎重に行動しなきゃ。
強く自分の肝に銘じ、今度は振り返らずに、部屋から逃げ出した。
そう、それで間が持たずに、ついつい飲みすぎてしまったんだ。
昨夜の記憶が脳裏に蘇ってきて、私はようやくこの状況に至った経緯を理解した。
それでも、この人と裸でベッドにいる理由は、どうしても思い出せない。
気になるけど、今はそんなことどうでもいい。
とにかく、この人が起きる前に逃げないと。
ベッドを軋ませないようにそろそろと床に足を下ろし、そこに散らばった服をザッと掻き集めた。
バスルームに飛び込み、急いで服を身に着けると、バッグを引っ掴んでドアに走る。
ロックを開けて外に出ようとして、私はそっと、ベッドを振り返った。
ほんと、綺麗な寝顔。
こんなカッコいい人、私、今まで見たことがない。
うろ覚えだけど、昨夜彼が一緒にいたもう一人の人も、わりと華やかな感じのイケメンだった気がする。
都会の男の人って、みんなこんなに綺麗なのかな。
それで、初めて会ったその日のうちに、女の子とこんなことできちゃうのかな。
だとしたら、やっぱり東京は危険だ。怖い。
道行く人は、みんな知り合いといっても過言ではない地元と同じ感覚で、声をかけ、かけられていては、こういう痛い目に遭ってしまう……!
これからは、いっそう気を引き締めて、慎重に行動しなきゃ。
強く自分の肝に銘じ、今度は振り返らずに、部屋から逃げ出した。