おてんば姫の手なずけ方~侯爵の手中にはまりました~
日は流れついにサハール皇国へ出発する日がやってきた。いつもなら簡素なワンピースやドレスを着て馬車に乗り込むのだが、今回は正式訪問なので王女らしくしっかりとドレスを着こなしていた。
馬車の中にはリンネとメグが乗り、エリックは3頭の馬を操る御者として同行した。
エリックは今回のためにあつらえた執事服を着ており、その姿は執事そのものだった。本人曰く、御者の経験はなく操れるかわからないと言っていたが、出発までの2日間で完璧なまでに操れるようになっていた。
「王女、準備の方はよろしいでしょうか?」
わざとらしく言うエリックにリンネものるように答えた。
「ええ、よろしくてよ。それでは参りましょう。エリック、私をサハール皇国へ連れて行って」
「御意に」
ふたりは会話の中で終始笑いあっていたが、エリックの「御意に」という言葉を合図に笑いあうのをやめ、真剣な表情になった。
ここからは絶対にエリックの素性がばれてはいけないので最新の注意が必要だった。
馬車の中にはリンネとメグが乗り、エリックは3頭の馬を操る御者として同行した。
エリックは今回のためにあつらえた執事服を着ており、その姿は執事そのものだった。本人曰く、御者の経験はなく操れるかわからないと言っていたが、出発までの2日間で完璧なまでに操れるようになっていた。
「王女、準備の方はよろしいでしょうか?」
わざとらしく言うエリックにリンネものるように答えた。
「ええ、よろしくてよ。それでは参りましょう。エリック、私をサハール皇国へ連れて行って」
「御意に」
ふたりは会話の中で終始笑いあっていたが、エリックの「御意に」という言葉を合図に笑いあうのをやめ、真剣な表情になった。
ここからは絶対にエリックの素性がばれてはいけないので最新の注意が必要だった。