おてんば姫の手なずけ方~侯爵の手中にはまりました~
サハール皇国に入ったばかりのころは農村地帯が広がり、のどかな感じだったが帝都が近づくにつれて周囲の建造物も多くなり、行き交う人の人数も多くなってきた。
「長旅、ご苦労様です。
本日は旅の疲れを用意した部屋でとっていただき、陛下への謁見は明日になります。
申し遅れました。私の名前はトーマスで、ここで執事長を務めています。
王女様が滞在の間、身の回りのお世話をさせていただきます」
事前に連絡がいっていたからだろう。
リンネたちがお城に入るとひとりの執事がリンネたちを出迎えた。
王女の正式訪問にもかかわらず皇帝はおろか皇族が誰一人も出迎えないという異例の事態であったが、そんなことを気にしては負けだとリンネは自分に言い聞かせた。
「お部屋はこちらになります。何かございましたらこちらの紐を引っ張っていただければすぐに参ります。
また、お付きの方の部屋は隣に用意いたしました。続き扉になっていますので、身内で事足りるようなことであればそちらにお声掛けください。
お食事は基本お部屋でとっていただくことになります。用意はそちらのメイドの方お願いします。厨房は後で案内するので覚えてください」
ずいぶんと事務的な口調であったが、使用人にもちゃんとした部屋を用意してくれたこと、事前に滞在に必要な荷物を用意してくれたという恩があるのでリンネはとりあえず笑顔で「ありがとう」と返した。
執事長のトーマスはその言葉を聞くと恭しく礼をしてメグとともに部屋を後にした。
どうやらさっそく厨房の場所を案内するようであった。
「長旅、ご苦労様です。
本日は旅の疲れを用意した部屋でとっていただき、陛下への謁見は明日になります。
申し遅れました。私の名前はトーマスで、ここで執事長を務めています。
王女様が滞在の間、身の回りのお世話をさせていただきます」
事前に連絡がいっていたからだろう。
リンネたちがお城に入るとひとりの執事がリンネたちを出迎えた。
王女の正式訪問にもかかわらず皇帝はおろか皇族が誰一人も出迎えないという異例の事態であったが、そんなことを気にしては負けだとリンネは自分に言い聞かせた。
「お部屋はこちらになります。何かございましたらこちらの紐を引っ張っていただければすぐに参ります。
また、お付きの方の部屋は隣に用意いたしました。続き扉になっていますので、身内で事足りるようなことであればそちらにお声掛けください。
お食事は基本お部屋でとっていただくことになります。用意はそちらのメイドの方お願いします。厨房は後で案内するので覚えてください」
ずいぶんと事務的な口調であったが、使用人にもちゃんとした部屋を用意してくれたこと、事前に滞在に必要な荷物を用意してくれたという恩があるのでリンネはとりあえず笑顔で「ありがとう」と返した。
執事長のトーマスはその言葉を聞くと恭しく礼をしてメグとともに部屋を後にした。
どうやらさっそく厨房の場所を案内するようであった。