おてんば姫の手なずけ方～侯爵の手中にはまりました～

その後、メグが戻ってきたので、リンネは普段着用のドレスへと着替えた。本当はもっと楽な格好をしたかったのだが、公式な訪問のためそうもいかなかったのである。

「明日はちゃんとした格好をしなくちゃだからよろしくね」

着替えを済ませたリンネは後ろに控えていたメグの方を見てそう告げた。

メグは待ってましたと言わんばかりに笑顔になり、自信満々にリンネの言葉に続けた。

「お任せください！
この日のために、マリアさんに特訓してもらったので！
ちゃんと王女様の顔の形に似合う髪型やそれに合うヘッドドレスも教えてもらったので！大丈夫です！」

リンネが小さい頃から専属のメイドとして働いているマリアから直々に指導してもらったため、メグはとてもやる気満々だった。リンネは「貴女が来てくれてよかった」と笑顔でメグに語りかけた。