おてんば姫の手なずけ方~侯爵の手中にはまりました~
一口ずつ食べ、フォークを置いたクレアを見て気に入らなかったのではないかとメグは不安になったが、クレアの口から出てきたのは「おいしい」という言葉だった。

その後も出されたパイを食べ続け、それだけではなくアップルパイを二切れもお代わりをした。

「とってもおいしかった。特にアップルパイが良かったわ。

私の出身地はリンゴが特産品だからよく家にいたとき料理人がアップルパイを作ってくれたのよね。

なんだか懐かしくなったわ」

「もったいなきお言葉でございます。

クレア様が喜んでくださったので、私も作った甲斐がございました」

その後はデイドレスへの着替えを手伝ったり、湯あみの手伝いをしたりとあっという間に時間は過ぎていき、試験終了の時間になった。
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