おてんば姫の手なずけ方～侯爵の手中にはまりました～

それから２日後、メグは何枚かの紙をもって夜にリンネの部屋を訪れた。

その手にしていた紙をリンネに渡すと内容を確認してほしいと頼んだ。

「これは…


アッサム地域から連れてこられた女性はみな帰りたがっているのね…

エリック、明日にでも謁見ができないか確認してきてちょうだい」

紙の内容を確認したリンネは震える手を抑えながらエリックに謁見の申し込みをしてくるように頼んだ。

エリックはすぐにその場を離れ謁見の申し込みに行った。

エリックが出て行った後、リンネはあまりの惨状にその場に倒れそうになってしまった。

メグは倒れそうになったリンネを支えベッドサイドに座らせた。

メグが持ち帰った紙に書かれていたのはすぐにでも帰りたいという内容のものばかりだった。

中には貴族の令嬢でもないのに後宮で暮らしているというだけで悲惨ないじめにあっている人もいるそうだ。

これは少しでも早く解放してあげなければならないと考え、皇太子を説得する必要があった。

「ありがとう…

でもこの証拠を皇太子に見せたら私が後宮の誰か、それこそ貴女とまだかかわりを持っているのがわかってしまうわね…
そうしたら貴女は後宮にはいられなくなってしまうかも…」