おてんば姫の手なずけ方~侯爵の手中にはまりました~
今まで全く女性らしいたしなみをしたことのなかったリンネはレース編みをどのようにすればいいのかがわからなかった。
「そんなに退屈なことしたくない!」
手に持っていたレース糸を床に放り出すと、リンネはベッドの下に隠しておいた本を数冊取り出した。
その本の内容は外交政治や国内統治に関するもので、国王に見つかってしまうと即没収されてしまうものだった。
リンネは以前、図書室から自分の気になる類いの本を何回かに分けて持ち出していたのだった。一度に何冊も持ち出してしまうと、その場所だけ本がなくなってしまいすぐにばれてしまうからだ。
本を読みだしたリンネは時間が経つのも忘れるほどだった。本から目を離したのは、マリアが部屋の外から夕食の支度ができたと声をかけてきたからだった。
本に栞を挟み、ばれないようにもとの場所へ戻し終わったとき、部屋の鍵が解錠されマリアと他ふたりの侍女が入ってきた。
ただ、夕食に行くだけなのにわざわざドレスを着替えるためである。ひとりで着れるからとマリアに伝えたこともあったが、それをマリアが許すはずもなくまるで着せかえ人形のように服を脱がされ、他のドレスを着させられた。
今日のドレスは薄い青色で、飾りもそんなに派手ではない清楚な感じのドレスであった。
ドレスを着替えさせられたリンネは夕食をとるための部屋へと移動した。
部屋には既に国王夫妻と皇太子が着席しており、リンネも着席すると晩餐が始まった。
「そんなに退屈なことしたくない!」
手に持っていたレース糸を床に放り出すと、リンネはベッドの下に隠しておいた本を数冊取り出した。
その本の内容は外交政治や国内統治に関するもので、国王に見つかってしまうと即没収されてしまうものだった。
リンネは以前、図書室から自分の気になる類いの本を何回かに分けて持ち出していたのだった。一度に何冊も持ち出してしまうと、その場所だけ本がなくなってしまいすぐにばれてしまうからだ。
本を読みだしたリンネは時間が経つのも忘れるほどだった。本から目を離したのは、マリアが部屋の外から夕食の支度ができたと声をかけてきたからだった。
本に栞を挟み、ばれないようにもとの場所へ戻し終わったとき、部屋の鍵が解錠されマリアと他ふたりの侍女が入ってきた。
ただ、夕食に行くだけなのにわざわざドレスを着替えるためである。ひとりで着れるからとマリアに伝えたこともあったが、それをマリアが許すはずもなくまるで着せかえ人形のように服を脱がされ、他のドレスを着させられた。
今日のドレスは薄い青色で、飾りもそんなに派手ではない清楚な感じのドレスであった。
ドレスを着替えさせられたリンネは夕食をとるための部屋へと移動した。
部屋には既に国王夫妻と皇太子が着席しており、リンネも着席すると晩餐が始まった。