おてんば姫の手なずけ方~侯爵の手中にはまりました~
今までにあがっていた報告書によると、アッサム地域の改革はクリスが先導して行なっていた時ほどではないが、住民たちが率先して改革を進めているとなっていた。
だがしかし、現状は全くもって違った。
以前来たときに建設中だった建物はそのままの状態で建築が止まっていた。
道行く人の数も以前より極端に少なく、まるで改革が忘れ去られているような状態だった。
「ひどい……
もしかして、これって前に行ったときから何も変わっていない?」
リンネは予想していたものよりもひどい状態に言葉を紡ぐのが精一杯だった。
ふたりはもう少し奥の方まで行ってみようと、進んでいったが、奥にいけば行くほど酷くなっていた。
リンネは意を決して道端に座っている小さな男の子にこの現状に関して聞いてみた。
返ってきた答えは耳を疑うものだった。
「ぼく、よくわからないんだけど前に来たお兄ちゃんがここに使った金を返せって言って返せないなら連れていくって……
お父ちゃんもお母ちゃんも連れていったんだ……
ここには働けるような人は居ないんだ…
ぼくもおばあちゃんはいるけど、それ以外は……」
話を聞いたエリックは男の子の頭を軽く撫でながら「君のおばあちゃんに会わせてほしい」とお願いした。
男の子はとぼとぼと歩きだして、ふたりを先導した。
だがしかし、現状は全くもって違った。
以前来たときに建設中だった建物はそのままの状態で建築が止まっていた。
道行く人の数も以前より極端に少なく、まるで改革が忘れ去られているような状態だった。
「ひどい……
もしかして、これって前に行ったときから何も変わっていない?」
リンネは予想していたものよりもひどい状態に言葉を紡ぐのが精一杯だった。
ふたりはもう少し奥の方まで行ってみようと、進んでいったが、奥にいけば行くほど酷くなっていた。
リンネは意を決して道端に座っている小さな男の子にこの現状に関して聞いてみた。
返ってきた答えは耳を疑うものだった。
「ぼく、よくわからないんだけど前に来たお兄ちゃんがここに使った金を返せって言って返せないなら連れていくって……
お父ちゃんもお母ちゃんも連れていったんだ……
ここには働けるような人は居ないんだ…
ぼくもおばあちゃんはいるけど、それ以外は……」
話を聞いたエリックは男の子の頭を軽く撫でながら「君のおばあちゃんに会わせてほしい」とお願いした。
男の子はとぼとぼと歩きだして、ふたりを先導した。