おてんば姫の手なずけ方～侯爵の手中にはまりました～

クリスは謁見の間から出されるそのときまで、国王とリンネに暴言を浴びせ続けていた。

クリスの声が聞こえなくなり静かになったときに、国王が徐に口を開いた。

「リンネに命ずる。
売られたアッサム地域の人々を探しだし、元の生活が送れるように配慮しなさい。それができれば大臣たちもお前を皇太子として承認するだろう。
人員が必要な場合は騎士団の人間を使うといい」

「はっ、御意に」

リンネには新しくアッサム地域の人々を探し出すという新しい任務が課せられた。
リンネはもとより国王に言われなくともアッサム地域の人々を探し出すつもりでいたので、人手をもらえたことに対して嬉しく思っていた。

その後、リンネは謁見の間を後にして今後の計画を纏めるため自分の部屋へと戻った。