おてんば姫の手なずけ方~侯爵の手中にはまりました~
その後、外出用の服から室内用の服へと着替え、各々の部屋で休息をとっているとふたりのもとへきれいに梱包された荷物が届いた。
差出人が不明であったため、リンネの荷物は侍女のマリアがエリックの荷物は護衛のパーシヴァルが開封した。リンネの荷物の中身は以前、リンネが作ったウエディングドレスと淡いピンクのきらきらと飾りのついたドレスだった。エリックの荷物の中身は白を基調とした飾りのついた軍服と、青を基調とした軍服だった。
「「これは…」」
ほとんど同じタイミングで荷物を開封したふたりは急いで自分の部屋のドアを開け、お互いの部屋を訪れようとしていた。
「エリック様…!」
「リンネ!!
とりあえず、私の部屋へ来てほしい」
そのまま廊下で話し合うことは品にかけていたので、ふたりはエリックの部屋で話すことになった。
リンネに贈られたものとエリックに贈られたものが婚礼衣装であったことは特に問題はなかった。問題だったのは、エリックに贈られた婚礼衣装が白を基調とした軍服であったということだ。白はこの国では高貴な色とされ、王族以外が普段着用することははばかられていた。今では王族と血縁関係のない貴族の中で最有力候補として名を挙げているシャンドン侯爵家ですら、白を基調とした服は持っていなかったのだ。それだけでなく、戦うことを目的として作られたものではない、飾りのついた軍服というのは王とその息子のみが着用を許されたものであった。
そんなたいそうな品が送られてきて困惑していたふたりだったが、リンネの荷物に入れられた国王だけが持っている封蝋で封をされた手紙がすべてを物語っていた。
差出人が不明であったため、リンネの荷物は侍女のマリアがエリックの荷物は護衛のパーシヴァルが開封した。リンネの荷物の中身は以前、リンネが作ったウエディングドレスと淡いピンクのきらきらと飾りのついたドレスだった。エリックの荷物の中身は白を基調とした飾りのついた軍服と、青を基調とした軍服だった。
「「これは…」」
ほとんど同じタイミングで荷物を開封したふたりは急いで自分の部屋のドアを開け、お互いの部屋を訪れようとしていた。
「エリック様…!」
「リンネ!!
とりあえず、私の部屋へ来てほしい」
そのまま廊下で話し合うことは品にかけていたので、ふたりはエリックの部屋で話すことになった。
リンネに贈られたものとエリックに贈られたものが婚礼衣装であったことは特に問題はなかった。問題だったのは、エリックに贈られた婚礼衣装が白を基調とした軍服であったということだ。白はこの国では高貴な色とされ、王族以外が普段着用することははばかられていた。今では王族と血縁関係のない貴族の中で最有力候補として名を挙げているシャンドン侯爵家ですら、白を基調とした服は持っていなかったのだ。それだけでなく、戦うことを目的として作られたものではない、飾りのついた軍服というのは王とその息子のみが着用を許されたものであった。
そんなたいそうな品が送られてきて困惑していたふたりだったが、リンネの荷物に入れられた国王だけが持っている封蝋で封をされた手紙がすべてを物語っていた。