君の匂いを抱いて祈った。―「君が幸せでありますように」―
「大丈夫だって、明弘。
茜はきっと俺たちとやりたいって思うようになると思うよ?ね、茜?」
「――ま、考えとくよ」
俺の助け舟に、茜はほっとしたように笑って、俺の頭をかき混ぜる。セットの乱れた髪の毛をいじりなおしながら、俺は軽く茜を睨んだ。
「悪い悪い。ぐちゃぐちゃでもタケは男前だって」
「もう茜は。絶対そんなこと思ってないくせに!」
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