約束のエンゲージリング

episode1

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「店長さんのおススメはどれですかぁ〜？」

『そうですね。季節の花でしたらフリージアやスイートピーなどはいかがですか？こちらは香りもとてもいいんですよ？ほら。』

「本当だぁ〜〜！凄いいい香り！！！、、でも店長さんはもっといい香りしますね！」

『こういう仕事していると鼻が麻痺してしまってよくわからないんですよ。でも毎日花に囲まれているので花の香りが移ってしまっているのかもしれませんね。』

「花の香りがする男性って凄い素敵ですね？私、好きになっちゃうかも〜！」











作業場で花束を束ねていると店の方からモヤモヤする会話が聞こえてきて、思わず店内に飛び出した。


すると案の定、目をキラキラさせた可愛い女性が彼に言い寄っているのを発見し反射的に声を上げた。










「マサさん！もうすぐお客様がお見えになる時間！！！店内業務は私が変わるから。」


そういって2人の間に割って入る。



先程までと表情を変えた可愛いお客様を気にもとめず、笑顔で声を掛けた。



「お決まりですか？こちらどちらも今日きたばかりですからとってもフレッシュで長持ちしますよ？」


お客様は私の威圧的な笑顔に少したじろいで応えた。






「じゃ、じゃあこれを、、。」

「はい！ありがとうございます。ご自宅用ですね？ではこちら花瓶に入れると花が綺麗保つ液もお付けしておきますね。」