約束のエンゲージリング
『千佳1人に残業させるのも申し訳無かったんだけど、凄い集中してたから邪魔しちゃ悪いなって思って外で待ってたんだよ。結構時間掛かりそうだったからこれ、買って来たよ。はい、差し入れ。』
そう言って渡された紙袋は最近話題のサラダ専門店のロゴが入っている。
中を覗くとその店の1番人気であるオカズになるサラダ。
この前、テレビで特集していた。
この店は連日行列が絶えない人気店。
勿論、夜の時間も遅くまで空いていることもあって相当並んだと思われる。
きっと彼のような男性客はほぼゼロの中、若いOLに囲まれながら並んでくれたんだ。
きっと恥ずかしい思いをしながらも、私の為に並んでくれて買って来てくれた。
しかも紙袋の中にはサラダが3つも。
「っ、、マサ兄ありがとっ。これ、食べてみたかったの。でも、こんなに食べられないよ。良かったらうちで一緒に食べよ。マサ兄もまだ夜たべてないんでしょ?」
『こんなにって、、サラダだよ?それくらい食べなさい。千佳はもうちょっと身をつけないとダメだよ。カロリーが高そうなの選んでおいたからね。ほら、取り敢えず乗って?すぐそこだけど送るから。』