約束のエンゲージリング


「はぁ〜〜、、、、。」





大きめのため息を吐いてから部屋に入った。


先に軽くシャワーを浴びてから、彼からの差し入れであるサラダに手をつけた。







さすが話題の専門店なだけあって、野菜はシャキシャキでゴロゴロと入ったチキンに美味しすぎるドレッシング。

お陰でたった1つでお腹が一杯になってしまった。

でも紙袋の中にはあと2つ。




1つは朝ごはんに食べるとして、あと1つはどうしようかと悩んでしまう。

そこでテレビを消して下の階に意識を集中させるが物音一つ聞こえない。





もし彼が帰ってきているのなら持っていこうと思ったのだが、帰ってきている気配がない。




時計を確認すると、彼と別れてからかれこれ2時間ほど経過している。

寄る所があると言っていたが、まだそこにいるのだろうか。







一体誰に会いに行ったのかな。

もしかしたら想いを寄せる人だったりして、、と妄想ばかりが膨らんで胸が苦しくなる。





でもそんな日常もあと少しでお別れだ。

明日にでも引っ越しの件を聞きにいこうと今日は早めに布団にもぐったのだった。






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