約束のエンゲージリング



第一、私が彼を諦められないのは彼の所為だ。



39歳にもなっても結婚しないから、いつまでも諦めなれないんだ。


「、、マサさんの馬鹿、、。」








小さく本音を呟いてから袖で涙を拭ってルームミラーで顔を確認する。

口角を上げてジメジメしていた気持ちを吹き飛ばす。








「、、よしっ!!」


気持ちを入れ替えてから車から降りて、商品を持って個人宅のチャイムを鳴らす。










「こんにちわ。フラワーショップ牧野です!お花のご配送に伺いました。」

「まぁ!綺麗なお花ね!でも、、一体誰からかしら。」

「福岡県福岡市にお住まいの高木 洸哉様からのご依頼です。」

「まぁっ、、!息子からだわっ!!そういえば今日は誕生日だったわ。1人だからすっかり忘れてたわ、、。」

「ふふっ、素敵な息子さんですね。メッセージカードもお添えしておりますので後程ゆっくりお読み下さい。本日はお誕生日、おめでとうございます!」

「素敵なお花、ありがとう!それに可愛いお花屋さんにも祝って貰って私って幸せものだわ〜〜。後で息子に電話してみるわっ!!」

「それでは私はこれで失礼します。お邪魔致しました。」







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