約束のエンゲージリング
『、、分かった。飲ませてあげるから少し上むいて?』
千佳の後頭部に手を添えてミネラルウオーターの飲み口を千佳の唇にそっと押し当てて少しずつペットボトルを傾ける。
薄っすら口を開けゴクゴクと喉を鳴らして水を飲んでいく千佳だったが、やはり酔いが強いらしく唇の端から水が溢れる。
その姿があまりにも妖艶で自分の体が熱を持つのが分かる。
早く離れなければとミネラルウオーターを唇から離そうとすると服の端を掴まれた。
「まだ飲みたい。もっと、、マサさんっ、、。」
『千佳、もう十分飲んだでしょ?これ以上、千佳のわがままは聞かないよ。早く横になって眠りなさい。寂しいなら千佳が眠るまで側にいるから。』
グッと千佳の体から距離を取ってから優しく諭すように言葉を掛けると急に強い力で体を引かれ、バランスを崩してベットへと倒れ込んだ。
『千佳っ、、何してっ、、!?』
押し倒す形になってしまい、こちらを見上げる千佳の目から涙が溢れている。
「、、って、、マサさ、、言ったっ、、。」
静かに涙を流しながらボソボソと呟く千佳。
『え、、?何?よく聞こえないよ。』