約束のエンゲージリング
「っしょ、処女の責任取ろうとして言ってるんでしょ!?!?確かに昨晩の事は覚えてないけど、、ずっと好きだった人に抱かれたんだよっ、、!だから本当にもうそれだけで十分だから。」
『生半可な気持ちで千佳を抱いたんじゃない』
グッと顔を両手で掴まれて視線が交わる。
真剣なその目は嘘を付いているようには見えなくて、その熱っぽい視線なら逃れられない。
「、、本当に、、、?」
『千佳が好きだ。こんなおじさんで良かったら恋人になって?これからは俺の恋人として側にいて欲しい。千佳が俺の事を嫌いになるその日まで。』
「諦めなくていいの、、?これまで通り、ずっと好きでいいの、、っ、、?」
グスグスと鼻を鳴らし、ぐちゃぐちゃな顔でジッと見つめると困ったように優しく微笑んで頷いてくれる彼。
『長い事、待たせてごめん。これからは遠慮しないから覚悟してね?』
そう言って手を伸ばした彼は頬を撫でて、そのまま顔が近づいてくる。
反射的に目を閉じれば、優しく唇が重なる。
先程の荒々しさは無く、壊れ物を扱うような短いキス。