約束のエンゲージリング
暫く抱き合っているとクラクションが鳴って、驚いて沙羅姉から離れるとアパートに横付けされた車の運転席の窓が開いた。
「、、早くしないと店閉まるぞ。」
「あ!孝兄!?」
「孝が送ってくれるって〜〜。さ!急がないと見る時間が無くなっちゃうよ!!」
そういうと沙羅姉は私の手を引いて、孝兄が待つ車に駆け寄った。
車を覗くと可愛い天使も乗っていた。
急いで後部座席に乗って隣の由羅ちゃんに声を掛けられた。
「千佳ちゃん!こんばんわぁ!!!」
「由羅ちゃんっ!!!、、今日はママを少しの間借りちゃってごめんね?」
「ママね!千佳ちゃんとの電話終わってからも凄い嬉しそうにしてたから、由羅も嬉しかった!!!それに夜のドライブ楽しい!!千佳ちゃんも一緒だからもっともっと楽しいっ!!!」
満面の笑みで笑い掛けてくれる可愛い天使に癒されながらショッピングモールへと向かった。
由羅ちゃんと楽しく会話していると、前の方からボソボソと話し声が聞こえる。
「体調が良いからって走るなよ。あと絶対、、無理するなよ?」
「分かってるよ。」
「近くの夜カフェで待ってるから、終わったら連絡しろよ。体調悪くなった時もな。」
「うん、、ありがと。」
その会話に、2人の表情に愛を感じた。
2人は本当に想い合っていて愛し合っている。
普段、冷たい兄も沙羅姉に向ける視線はとっても柔らかくて優しくてまるで別人みたいだ。