約束のエンゲージリング


そういって笑顔で別れて部屋に入った。





しーんと静まり返る部屋に一人きりになるとどうしても彼の事を考えてしまう。

彼の過去を知って、、あんなに悲しい想いをして女性不信になっても可笑しくないのにも関わらず普通通り、何事もなかったかのように優しく接してくれていた彼をより一層好きだと思った。







さっとシャワーを浴びて、ベットに横になった。


明日一日、デートが終わったら次の日からは彼の〝妹〟として接しよう。

それが私に出来る唯一の事だ。





だから明日まで貴方をこんなに好きな私を許して欲しい。








明日のデートに備え、もう寝ようと目を閉じる。

目を閉じたのにそれでも静かに流れる涙に気づいて、勢いよく布団を頭から被った。









明日には沢山笑えるように、感情が高ぶっても絶対に涙が出ないようにと今のうちに沢山涙を流しておこうと開き直って前日の一夜を過ごしたのだった。







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