「烏丸迅の京都事件簿」

そしてある日の剣道部の見学中。

「烏丸くーん！久しぶり！」

「おわっ！…宮村！？」

剣道着姿の烏丸に、突然抱きついた美少女。
他の部員の男子も彼女に視線を向けている。

「うわっ宮村さんだ！」
「凄い可愛い人……花田さんあの子誰？」

一緒に見学に来ていた花田さんは嫌な声をあげた。

「宮村 花。最近芸能界にスカウトされてしばらく学校休んでたんだよ。」

「へぇ、凄いなぁ。」

山崎さんの呑気な感想に、花田さんは思わずキッと睨んだ。

「おバカ！あの子性格最悪な上にライバルなのよ！？自分が可愛いのを良い事に烏丸くんに色仕掛けしてくるんだから！」

「えっ！？…は、花田さん？ライバルって」

感情が乱れた花田さんは、思わず発してしまった。

「や、山崎さんのライバルなの！
グズグズしてたら烏丸取られちゃうよ？！
私、あの子は無理だから帰るね！」