「烏丸迅の京都事件簿」
ーバキッ!!!…メキメキ…。

「…か、烏丸くん?」

感情が高ぶって、黒板を拳で割ってしまった。

「誰が描いたんか知らんけど、
真澄をからかうやつは容赦しねぇからな?」

クラス中に啖呵を切った烏丸は、
山崎さんの手を引いて教室を出ていった。

入れ違うように、花田さん達も教室にやってきて黒板のラクガキに気づき、結局友達皆でラクガキを消した…。

ーーーーー

「烏丸くん!うちは大丈夫やから!」

裏庭まで連れてきた烏丸は、立ち止まった。

「大丈夫な訳ないやろ?
泣きそうな顔で消しとったやん…」

「うちは…烏丸が見たら嫌な想いするかもって思ったから…」

あんな時も、烏丸の気持ちを考えていた真澄にキュンときた。

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