Legal office(法律事務所)に恋の罠 *番外編~ジェラシーは内密に~
和奏の後頭部に右手を回し、激しく口づけをする紫織。
奏はあまりの状況に、言葉を失って立ちすくんでしまった。
しかし、次の瞬間には、紫織の攻撃に激しく抵抗する和奏を紫織から引き剥がし、
「やめてください」
と、和奏を奏の背面に隠した。
「和奏ちゃんを返しなさいよ」
紫織のしてやったりの表情に、奏も負けじと言い返す。
「いえ、私達は公衆の面前で婚約を発表し、居合わせた人々から祝福されて一緒にいるんだ。貴方にそのようなことを言われる筋合いはない」
「パパの命令だとしても?」
勝ち誇った顔の紫織は権力を振りかざすつもりのようだ。
「その前に、貴方に確認をしておきたい。貴方は和奏を一人の女性として恋愛的な意味で愛しているということですか?」
紫織は腕を組んで、フフンと笑い
「そうよ。あなたよりも付き合いは長いし、彼女のことは理解しているつもりよ」
奏が和奏を見ると、少し不貞腐れたような表情で紫織を見つめていた。
「和奏も同じ考え?」
「それは・・・」
和奏の答えを遮るように、
「CEO、夢谷弁護士。ファン氏がお二人を探しております。紫織様もご一緒でしたか。至急、会場にお戻りください」
と奏の秘書の松尾が駆け寄ってきた。
急かされるように会場に戻らねばならず、和奏の言葉の続きを聞くタイミングを逸してしまった。
奏はあまりの状況に、言葉を失って立ちすくんでしまった。
しかし、次の瞬間には、紫織の攻撃に激しく抵抗する和奏を紫織から引き剥がし、
「やめてください」
と、和奏を奏の背面に隠した。
「和奏ちゃんを返しなさいよ」
紫織のしてやったりの表情に、奏も負けじと言い返す。
「いえ、私達は公衆の面前で婚約を発表し、居合わせた人々から祝福されて一緒にいるんだ。貴方にそのようなことを言われる筋合いはない」
「パパの命令だとしても?」
勝ち誇った顔の紫織は権力を振りかざすつもりのようだ。
「その前に、貴方に確認をしておきたい。貴方は和奏を一人の女性として恋愛的な意味で愛しているということですか?」
紫織は腕を組んで、フフンと笑い
「そうよ。あなたよりも付き合いは長いし、彼女のことは理解しているつもりよ」
奏が和奏を見ると、少し不貞腐れたような表情で紫織を見つめていた。
「和奏も同じ考え?」
「それは・・・」
和奏の答えを遮るように、
「CEO、夢谷弁護士。ファン氏がお二人を探しております。紫織様もご一緒でしたか。至急、会場にお戻りください」
と奏の秘書の松尾が駆け寄ってきた。
急かされるように会場に戻らねばならず、和奏の言葉の続きを聞くタイミングを逸してしまった。