Legal office(法律事務所)に恋の罠 *番外編~ジェラシーは内密に~
「和奏はどこに向かったのでしょうか?」

三浦に音もなく近づいた奏の口元は笑っているが、目は笑っていない。

誤魔化しは許さないとでも言うような奏の表情に、三浦の顔が引き吊る。

「いえ、私からは何も・・・」

「私は彼女の婚約者だが?」

「そう言われましても、個人情報ですから、夢谷弁護士に直接お聞きください。・・・で、では失礼します」

不自然な笑顔を纏った三浦は、深々とお辞儀をすると、姿勢を正してフロントのレセプションデスクに消えていった。


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