片想い同盟
「……そんな固まらないでよ」
「いやだって」
「……うん、私も自分でびっくりしてる。……後悔も、ちゃんとしてる」
なに言っちゃったんだろう、って。
言うつもりのなかった不毛な想いを伝えて、好きな人を困らせて。
「ちゃんと後悔ってなんだよ」
「や、バカなことしたなって」
本当は言うつもりなんてなかったんだよ。でも勘違いされたことがショックで、悔しくて、……つい。
隣でブランコの鎖が揺れる音がしたかと思うと、私の目の前に拓海が立っていた。
「バカだなぁ」
そう言った拓海は、また私の頭をポンと撫でる。……いつもより、ちょっと強めに。